転職コラム
未経験からITエンジニア転職に役立つ情報を発信しています
2024.12.11
未経験・第二新卒からWebエンジニアになるには?ITエンジニアとの違いも含めて解説
インターネットが一般的に普及したことによって、日常的にWebサービスが利用されるようになりました。それに伴いITエンジニアやWebエンジニアの需要は年々高まっています。
「Webエンジニアに興味があるけれど、未経験で転職できるのかな」「ITエンジニアとWebエンジニアの違いってなんだろう?」このような疑問を持っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では未経験・第二新卒の人向けに、ITエンジニアとWebエンジニアの違いやWebエンジニアになるために必要な準備、Webエンジニアの将来性とキャリアパスについて、詳しく解説していきます。
Webエンジニアとは?
Webエンジニアとは、Webサイトやアプリを利用するにあたって必要な設計、開発、メンテナンス(保守)などの技術に特化したエンジニアの総称で、IT(情報技術)エンジニアの一種です。
開発の工程は、フロントエンド開発とバックエンド開発で分かれており、担当するエンジニアのことをそれぞれ「フロントエンドエンジニア」、「バックエンドエンジニア」と呼びます。
なお、フロントエンドとバックエンドの業務領域は、企業や案件によって多少変わってくる場合があります。一概に、「ここまでがフロント」、「ここからがバックエンド」という線引きはできませんが、それぞれの大枠の業務内容を解説します。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリの視覚的な部分、すなわちユーザーが直接操作する部分の開発を行うエンジニアのことです。
業務内容としては、ページの設計や色・フォントを用いたレイアウト配置作業、パフォーマンスの最適化などが挙げられます。
実際に利用するユーザーと一番近い位置と言えるので、フロントエンドエンジニアの中にはデザインやUI/UXの設計を兼任するケースもあります。
理解しておくべきスキルとしては、HTML、CSS、JavaScriptがあります。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、Webサイトやアプリにおいてユーザーの目には触れない裏側の開発を担当します。
プログラムの開発、Webサーバーやデータベースの設計・構築などのシステム全般に携わり業務領域も多岐に渡る分、ある程度の高いスキルが求められる職種になります。
フロントエンドとバックエンドの開発は連携が非常に大切なので、お互いにコミュニケーションを密に取り合いながら進めていく必要があります。
また、フロントエンドとバックエンドの両方の開発技術を持っている人もおり、このようなエンジニアのことを「フルスタックエンジニア」と呼びます。
ITエンジニアとの違いは?
ITエンジニアは、Webエンジニアよりも広範囲な情報技術を扱うエンジニアのことを指します。
Webサイトやアプリに限定せず、ネットワークやOS、データベース、サーバー管理、セキュリティなど、ITに関わる広範囲の領域を含みます。
そのため、エンジニアとして転職を考えている場合は、それぞれの仕事内容や役割をよく理解して、自分自身がどの領域に携わりたいのかを明確にしておく必要があります。
また、求人の中で「ITエンジニア募集」となっている場合でもWebサービスやアプリをメインにしていたりネット環境に依存しないソフトウェアをメインにしていたりする可能性もあるので、募集タイトルだけで判断をせず、求人情報の仕事内容の詳細をしっかり確認することが大切です。
Webエンジニアの需要が高い背景
Webエンジニアの需要は今後も更に高まると言われています。その理由を解説します。
インターネットの一般化
家庭や施設のパソコンからインターネットに接続するのが当たり前だった時代から、今や多くの人がスマートフォンを持つようになり、
以前に比べてインターネットの存在が身近になりました。そのことでWebサービスを気軽に使用できるようになり、商品購入やお問い合わせ、レストランの予約もWeb上で完結ができる時代です。
もはやインターネット無しでは生活できないと言っても過言ではありません。つまり、インターネットに携わるWebエンジニアの需要は減ることはおろか、今後も高まり続けるといえます。
IT人材の不足
経済産業省が公表したIT人材需給に関する調査によると、IT人材の需要が高まる一方で、2030年には最大79万人ものIT人材が不足すると予測されています。これは、IT市場の需要拡大に加え、少子高齢化による労働人口の減少が理由として挙げられます。
また、AIやビッグデータ等、次々と新しい技術が開発されているのに対し、これらの新しいIT技術を持つ人材が足りなくなることも時間の問題だといわれています。
このような状況からWebエンジニアはその最先端の技術に携わる人材としての期待が大きいため、今後もまだまだ需要があるといえるのです。
なぜ将来性がないと言われるのか?
需要がある一方で、「将来性がない」、「やめた方がいい」という意見を耳にすることもあるでしょう。それは、IT技術の進歩が早く、現在の技術が未来永劫そのまま使えるわけではないことからです。
現在主流のプログラミング技術がゆくゆくは使われなくなる可能性や、AI技術の進歩により、コーディング等のプログラミング作業が代替されるのもそう遠い未来ではないといわれることもあります。
しかしながら、先ほど述べたように最先端の技術にはWebエンジニアは欠かせません。
IT技術は日々変化し続けているため、Webエンジニアを目指している人はスキルを磨き、実践を積み、更に新しい技術にアンテナを貼り柔軟に取り入れることを続けることで、最先端の分野へのジョブチェンジを見込めるでしょう。
未経験から転職する場合の働き方
未経験もしくは第二新卒として転職するWebエンジニアの働き方には、次のような3つの方法があります。
Webエンジニアとして企業に所属する
1つ目は最もベーシックですが、「正社員として企業に所属する」です。
完全未経験からの転職は難易度が高いと言われていますが、未経験でも20代であれば、就業後にも毎日プログラミングの勉強をし、少しずつ業務に携わりながらステップアップすることが可能です。
自社のWebサービスの展開やWebサイト運営に力を入れている企業が増えてきていることから、自社サービスの開発を担当するエンジニアの求人が多数あります。
また、フルリモートやフレックスタイム制度の導入等、働き方が多様化している傾向があり、ワークライフバランスが取りやすくなってきています。
プログラミングの勉強時間を確保しやすいので、実務経験を積みながら、同時に勉強ができる環境といえます。
フリーランスWebエンジニアとして独立する
2つ目は「フリーランスとして独立する」です。
実務経験なしでは、仕事を取る難易度はかなり高くなりますが、企業をとおさない分、発注側としては低コストで抑えられるというメリットがあるため、一定の重要があります。
独立したばかりは難易度の低い案件をひたすらこなすことになりますが、例え簡単な案件だとしてもこつこつと実績を積んでいくことで徐々にステップアップが可能です。
また、他の仕事と掛け持ちし、副収入としてWebエンジニアの案件を受注するという方法もあります。
Webエンジニアのスキルを活かして違うエンジニアにキャリアチェンジする
実務経験はないが知識とスキルがあるという人は、その知識やスキルを活かして別の技術の専門エンジニアになるという方法もあります。
Webエンジニアから目指せるキャリアパス
IT業界はとにかく変化が激しく、新しいことに挑戦していないと「このままでいいのだろうか」という不安がつきまとうこともあるでしょう。
あらかじめキャリアパスのイメージを持っておくことで、目先のことに左右されず、日々のモチベーションアップや、今後のキャリアプランにもつながります。
キャリアパスの種類は、「技術職(スペシャリスト)」、「管理職(マネジメント)」、「それ以外の職種」に分けられます。
Webエンジニアとしての業務経験や適性に合わせてキャリアパスを考えると良いでしょう。以下では、Webエンジニアから目指せる代表的な職種を紹介します。
フルスタックエンジニア
「フロントエンド」、「バックエンド」の線引きをせず、設計段階から開発、運用保守までの一通りの業務をこなせるエンジニアのことです。
本来、それぞれの開発領域を担当するエンジニアがいますが、フルスタックエンジニアの場合はどの開発業務にも対応できるため非常に専門性の高い職種と言えます。
CTO
Chief Technology Officerの略で、最高技術責任者を意味し、開発スキルや経験を活かして、主に技術面での戦略の意思決定などを担当するポジションです。
また、企業によってはエンジニアの採用や人材育成の方針決定などを担当する場合もあります。
プロジェクトマネージャー
各開発案件におけるマネジメントを担当する職種です。実際に手を動かして開発する機会は少なくなるものの、適切な判断、課題解決、提案など、知識や経験が活かされる場面が多いです。
企業によってはクライアントとエンジニアの間で調整・交渉も任されることもあるので、コミュニケーション能力に自信がある人には特に向いている職種です。
Webディレクター
Webサービスの構築、企画、立案、進行管理、品質管理等、ディレクション全般を行う職種です。プロジェクトマネージャーと似ていますが、WebディレクターはWebサービスに特化しています。
Webに関する知見が求められるため、Webエンジニアからのキャリアチェンジが非常に多いといわれています。
VPoE
Vice President of Engineeringの略で、技術部門のマネジメント責任者を意味します。
このポジションは、エンジニアチームの形成や組織作りを担当し、人材に対する適切なマネジメントを行い、組織としてエンジニアのパフォーマンスを最大限に発揮することに重きを置きます。
昨今、IT人材の需要が高まっていることから、エンジニア人材のマネジメントに特化し責任を持つVPoEに注目が集まっています。
ITコンサルタント
企業の持つ課題や問題に対し、IT技術を用いた提案を行い解決へと導く職種です。
Webエンジニアのキャリアパスとしてはメジャーな職種で、実務経験で得た知識を提案に活かすことができます。ツールの選定や導入提案などもITコンサルタントの役割です。
Webエンジニアになるために資格は必要?
今すぐにWebエンジニアになりたい人は資格の勉強よりも転職することを優先し、少しでも早く経験やキャリアを積むほうが良いとされています。
なぜなら、Webエンジニアの現場では資格の有無はあまり重要視されていないからです。
それでも、「せっかく勉強するなら資格も一緒に取得したい」という人は、以下のような資格があるので参考にしてみてください。
ITパスポート試験
ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。コンピューターを使ったCBT方式で、全国47都道府県で実施しています。
情報セキュリティや情報メディア等の日常に関わる内容から、企業コンプライアンス、経営全般の基礎知識、業務に必要なITの基礎知識に至るまで、幅広い分野の知識を習得することができます。
基本情報技術者試験
ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた人を対象にした試験です。こちらもコンピューターを使ったCBT方式で実施しています。
情報技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。学生の場合や「数年後にWebエンジニアになりたい」等、数年先の転職を予定しているのであれば資格取得を目指すのも一つの手です。
しかし、いち早くWebエンジニアとして活躍したいのであれば、効率的に学習しポートフォリオを作り転職、現場での経験を積むというやり方が一番の近道です。
全く知識がない人でも、以下の内容をおおよそ63時間で終えることができます。
- プログラミング基礎
- 開発環境構築
- データベース操作
- Webサイト制作演習
- Webアプリケーション開発演習
演習型カリキュラムとなっているため、学習しながらエンジニアの業務体験ができるという点も特徴のひとつです。
また、受講中は回数制限なく講師に質問・相談がし放題のため、「正しいコードが分からない。」「エラーが出て行き詰まってしまった。」等々、どんな時でもすぐに質問が可能です。
これからWebエンジニアを目指したい人はぜひご利用ください。
Webエンジニアに転身したいなら、早めの挑戦がおすすめ
この記事では、Webエンジニアの仕事内容から将来性、キャリアパス、未経験から目指す方法などをご紹介しました。
常に変化と発展をし続ける市場です。
需要は高く将来性のある職種のため、Webエンジニアを目指している人は早めに勉強を始めて、経験を積み、Webエンジニアとしてのキャリアを歩んでいきましょう。